2008年8月24日日曜日

第2回 大船総合内科カンファレンス その1

今回も盛り上がりました!

北は北海道、南は九州から。そして学生からベテランの先生方まで参加されておりました。

特別ゲストとして、聖路加の徳田安春先生、トヨタ記念病院の藤田芳郎もいらっしゃいました。


<まずは須藤先生によるOpening Remarks>


<はじめは藤田先生からの症例です>


同じような、体のあちこちを痛がる高齢者が2人登場しました。

結論を言ってしまうと、

はじめの症例は側頭動脈炎、あとの症例は圧迫骨折でした。

面白かった点がいくつかあります。

今回の側頭動脈炎の症例では、症状やCRPの値がFluctuateしていました。
「急性の発症」なのか、「慢性の経過」なのかという議論がありましたが、非常に難しいと思います。

とにかくTAは疑ったらすみやかに治療を開始しなければなりません。
失明してしまいますからね。
この症例では直ちに側頭動脈生検が行われ、ステロイドにて軽快しておりました。

TAの症例で1時間以上もアツいDiscussionが行われ、つかれちゃいました。。。
なので、次の症例はさらっと流す感じで。

同じように全身が痛いということで、いろいろな検査が行われたのですが、結局圧迫骨折であったというものでしたが、ここで格言が飛び出しました。

たしか、「骨折は医者に触らせない」だったかな。

藤田先生、貴重な2症例ありがとうございました!


<須藤先生によるSpPin画像シリーズ>
途中で須藤先生がSpPinネタを披露してくれました。
湿布シリーズ、面白かったです。


<我らが阿多智之先生だ>


さて、我々の症例は、

54歳男性          吃逆           でした。

そう、しゃっくりです。

あまりにもしゃっくりが止まらずに、かわいそうだから入院させたという症例です。

はじめは、まぁそのうち止まるだろ。。。なんて思ってました。
でも止まりません。
コントミンやらギャバロンやら使いました。
でもとまりません。
「わっ!」と驚かしたり水をコップの逆側から飲ませたり…はしたとか、しなかったとか。

とにかくとまらないんです。かわいそうなくらい。
会話もとぎれとぎれになるし、ご飯もろくに食べられません。

誰しもが考える、横隔膜周辺の病気や、中枢神経系の画像評価も行いまいした。
耳鼻科にも見ていただきました。
血液検査も含め、異常ないのです。

本当に困ったわれわれは、しゃっくりはひとまず置いておいて、別の視点からアプローチしてはどうかと考えました。
実はこの方、発熱がずっとあるのです。
血液検査は異常ないと言いましたが、実は低Na血症があるのです。
頭痛もちょっとあるのです。

低Na血症はSIADHかな。ならその原因は?
頭痛と発熱?


我々は腰椎穿刺を施行しました。




・・・細胞数があがってました。600と。
単核球が90%くらいでした。
Viralかなぁと思いましたが、糖が血中の1/3まで低下しているんですよね。

墨汁染色ではなにも見えませんでしたが、クリプトコッカスをねらってアムホテリシンBを使い始めました。結局クリプト抗原は陰性でやめました。

そうこうしているうちに、いつの間にかしゃっくりは治まってしまいました。
髄液の細胞数は自然と100まで低下しました。

でもやっぱり糖が血中の1/3しかないんですよね。。。

経過からして、Viral meningitisかなぁと思っているのですが、髄液の糖の低下だけが気になるのです。
案の定Audienceからもその点をしてきされ、

TBは??????

と突っ込まれまくりました。

皆さん、TBの治療をするべきとおっしゃっていましたが、どうでしょうか。

この症例では、ADA低値・チール陰性・PCR陰性・(培養は途中)でした。

青木先生がたびたびおっしゃっておりますことですが、

「結核性髄膜炎はチールNegative・PCR Negative・培養Negativeのことがよくある」

のです。

ということで、本症例では結核性髄膜炎はまったく否定できていません。
なので、TBの治療をするべきなのかもしれません。

でも、一度始めたら途中で止めることはできず、数ヶ月間治療が続きますよね。
培養Negativeでも治療を止める理由にはならないですから。

我々は、「なんとなく良くなってきたし、このまま様子をみようか」という結論になりました。
んー、でも糖の低下が気になるし、治療した方がいいのかなぁ。。。

もう一度、院内でDiscussionしましょうか。阿多先生。



それにしてもこのカンファに来る学生さんはよくできる。
将来が楽しみですなぁ。


ということで、懇親会でーす。

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