2007年9月28日金曜日

9月14日 結末

さて、内科当直医は考えました。

前医より抗生剤が使用されていたため、

「細菌性髄膜炎のpartial treatment」ではないだろうか?

ひとまずCTRX+VCM+ABPCによる治療を開始しました。


また、脳炎や脳梗塞の可能性も否定できず、頭部MRIも施行されました。


その結果、DWIにて右側頭葉に高吸収域が!!
血管の支配領域を無視した高吸収域の広がり方から脳梗塞ではなさそう。
ということは...

「ヘルペス脳炎」。。。


ただちにacyclovirが開始されました。



後日髄液のPCRにてHSV-1陽性の報告あり、ヘルペス脳炎の診断が確定しました。

acyclovirは10日間で終了。
意識レベルは次第に回復していき、コミュニケーションもある程度とれるまでになりました。
現在はリハビリ病院への転院を待っています。

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この症例では、acyclovirによる治療が開始されるまで5日間もかかっているが、
比較的改善したと思われる。

しかし、Parsonality changeやNeurologic abnormalityがなく、
単に「発熱」と「意識障害」で発症した今回のヘルペス脳炎。
かろうじてMRI所見で診断がついたものの、MRIがなければどうなっていたんだろう。
前医での抗生剤投与がなければもうすこし疑えたのか?

とくに高齢者は熱が出ただけで意識レベルが低下する場合も多いし、
そんな人に全例acyclovir投与を考えなくてはならないのか??
ヘルペス脳炎も、細菌性髄膜炎と同様、治療の遅れは許されないし。

実際、当院ではヘルペス脳炎の症例は少なくないため
少しでも疑ったら投与するのは間違いではないかもしれない。

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